【ヨーロッパ旅行記】レッスン編
随分と前のお話になりますが、6月〜7月のヨーロッパの旅では様々な目的があり、
その中の一つである「世界的に活躍しているギタリストにレッスンを受けること」。
もう数ヶ月経ってしまいましたが、この出来事は今でも鮮明に思い出すことができるくらい
大変刺激的な経験となりました。
まずスペインではリナレスのセゴビア音楽院にて学長を務め、各国で演奏活動を展開している
フランシスコ・クエンカ氏のレッスンを受けてきました。
受講した曲はI.アルベニスの「朱色の塔」。
オリジナルのピアノ譜で予習をしつつ、実際に演奏しながら疑問をぶつけてきました。
レッスンの内容は主に
・ピアノのために書かれた曲をギターでいかに魅力を出せるか。
・ギターの良さが引き出せるタッチ。
・そしてクエンカ氏ならではのスパニッシュなアプローチ。
とても基礎に忠実で軽快なリズムと音色に刺激をもらい、あっという間の1時間でした。
パコ先生、オーガナイズしてくださった加藤優太さん、グラシアス!!
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スイスでは来年も来日予定のパブロ・マルケス氏より指導して頂きました。
受講した曲はE.グラナドスの「ゴヤの美女」。(考えてみればスペインのピアノ曲ばかりでしたね)
普段数多くの曲を弾いているにも関わらず、突然レッスンに持っていった曲を
楽譜も見ずに完璧に弾きこなす姿に呆然。。
(話を聞けば、他の人のレッスンの時もそうらしいです)
レッスン室にあったピアノを用いながら、アーティキュレーションやそれぞれの音が持つ力を
わかりやすくレッスンして頂きました。
自分の音楽を表現できるテクニックを身につけるこ、ということは
それはただ単に技術がずば抜けているという意味にもとれますが、
自分にあったテクニックを追求していくことだという風におっしゃられました。
私の中でのモヤモヤした部分が、ストンの譜に落ちた言葉でもありました。
(英語がわかれば、もっとよかったな。)
パブロ先生、貴重な時間を本当にありがとうございました。
2人の先生に学んで感じたことですが、
現状に満足せず常に音楽を追求している姿に触れることができた気がします。
(私が日本で習ってきた師匠方もそうです。)
そんな世界で活躍されている先生方に学ぶことができて本当によかった、ということと
今回だけでなくまた機会を作って海外のフェスティバルに参加したい
という想いが、より一層強くなりました。
演奏会など実戦を通してでしか分からないこと、
じっくりとレッスンやレクチャーなど時間を使って学ぶこと、
両立は難しいですが、どちらも必要だと思います。
【結論】 もう一人自分が欲しい。。。
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【番外編】
スペイン・グラナダではアルノルド・ガルシア氏のギター製作を見学してきました。
アルゼンチン人でありながらスペインに拠点を持ち、パブロ・マルケスやマルコ・ソシアスなど
数々のギタリストから愛用される楽器を製作しています。
私も数本試奏。その人の身体、イメージに合ったギターを作りたいとのことで完全オーダーだそうです。
なので同じ製作家が作ったの?というくらい一本一本の個性がはっきりとしていました。
また、アルノルド氏から発せられる言葉はとてもナチュラルで、ギターへの想いと
使い手への配慮が込められていることはもちろん、
自然や文化を大切にしているところからとても人柄が出ていて。。
その言葉に触れるだけてなんかだ心が満たされた気持ちになりました。
そしてやっぱり心を込めて作ったギターがお嫁にいくと寂しいんだそう。
皆さん、マイギターを大切にしましょうね!
日本の文化もリスペクトしている氏のお宅はちょっぴり日本庭園風。
お外で美味しいご飯までご馳走してくれました。
きっと毎日美味しいご飯を食べているのでしょうね、
ちょっぴりお太り気味な3匹のかわいいワン様(笑)
『アルカ!(←スペイン語だとこう呼ばれる)
この帽子をかぶると粋なスペイン女子だ!』
とのことで被らせて頂きました。
楽しかったな〜。 スペイン、また行ってやる〜!!